和製アクション

録画していた『太陽は動かない』(2021年/監督:羽住英一郎)を観る。吉田修一の小説を映画化したスパイアクションです。

鷹野(藤原竜也)と田岡(竹内涼真)は、ニュース配信会社を隠れ蓑に暗躍する諜報組織AN通信の凄腕エージェント。人類の未来を決める次世代エネルギーの極秘情報をつかむために、中国のグローバル企業を探ります。彼らの前にフリー・エージェントのキム(ピョン・ヨハン)とAYAKO(ハン・ヒョジュ)が現れ……

ブルガリアで大々的にロケをしており邦画としてはスケールが大きく、繰り広げるアクションも悪くありません。だけど、主人公の設定に感情移入できないんですよ。児童虐待を受けた主人公がAN通信に救われ、諜報員になるべく過酷な訓練を受けて成長。ここまでは納得なんですが、捕まって情報を漏らさないように心臓の近くに起爆装置が埋め込まれていて、24時間以内に連絡がない時は殺されるというのはヤリスギ。犯罪者を使っているわけじゃないですからね。サスペンス演出だけの無理設定です。主人公の少年時代を頻繁に挿入して情感を出そうとするのも邦画の悪い習性。諜報活動やアクションを詳細に描いたら楽しめたんですけどねェ。

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