録画していた『ストレイ・ドッグ』（2018年／監督：カリン・クサマ）を観る。ニコール・キッドマンが酒に溺れたヤサグレ刑事を演じた犯罪ドラマです。
17年前に犯罪組織の潜入捜査に参加し、過ちを犯してしまったロス市警の刑事エリン（ニコール・キッドマン）は、酒に溺れ、同僚や別れた夫、16歳の娘からも疎まれる生活を送っています。ある日、彼女のもとに差出人不明の封筒が届き、その中身は紫色に染まった紙幣。それは、17年前に組織が銀行強盗した時の証拠の紙幣で、エリンは差出人が逃亡した主犯のサイラス（トビー・ケベル）だと気づきます。サイラスは一緒に潜入捜査していたエリンの恋人でＦＢＩ捜査官だったクリス（セバスチャン・スタン）を殺しており、この紙幣が自分への挑戦状とエリンは確信。自分の判断ミスでクリスを殺してしまったというトラウマを抱えているエリンは、自分の手でサイラスを捕えるべく単独で捜査を開始しますが……
現在と過去を交錯させながら展開していく物語構成で、現在でのシーンの特殊メイクしたニコール・キッドマンの演技が凄いです。酒に溺れて張りを失った顔の表情が見事。サスペンスを盛り上げながら隠された謎がじょじょに解明していき、冒頭の場面が意外なオチでラストにつながってくるなど、カリン・クサマの演出は上手いと思います。派手なアクションはありませんが、２時間あまりをじっくり観賞で～す。
