続いて

懐かしのテレビ時代劇『お庭番』の第3話「白い宝」(脚本:橋本忍、監督:岡田愛彦)を観る。

将軍家に頻繁に献上品を贈って来る志摩半島の小大名・稲垣藩を潤わせている秘密を探るために一郎次(田村正和)は船の遭難を装って稲垣藩に潜入します。目付の湯浅光兵衛(三国連太郎)は、漂流中に死んだという死体を検分して遭難が偽装と見破りますが、一郎次が村に留まることを許可。3年前に僧侶として潜入していた照円(神田隆)から、白い宝と呼ばれる秘密の財源があることを知らされます。一郎次を泳がしていた光兵衛は照円を殺害。光兵衛は一郎次を殺しても新たな隠密が潜入してくるだけと考え、一郎次のことは見て見ぬふり。一郎次はおりえ(左時枝)という娘という所帯を持ち、村人として暮らします。

湾が入り組んでいる七曲りと呼ばれる先は警備が厳重で、一郎次は他藩の隠密(柳生博)が殺されるのを目撃。白い宝が真珠と考えた一郎次は海辺の村に潜入。そこでは真珠の養殖をしていましたが、まともな真珠は殆どなく稲垣藩の財源でないことがわかります。危篤だった藩主が死に際に言った、“山にある白い宝”を聞いた一郎次は山を調べますが、待っていたのは光兵衛。一郎次は光兵衛に顔を斬られ、断崖から転落し……

緻密な策謀をめぐらし、任務を遂行する一郎次の上を行く切れ者目付役の三国連太郎がグッド。白い宝がケシの実からとれる禁制の麻薬と幕府に知られますが、将軍献上品と一緒に江戸に運ばれたことが公になると幕府の体面にかかわるということで、前藩主と目付の責任にして稲垣藩におとがめなし。そういう筋書きを新藩主に教えて腹を切る三国連太郎がカッコ良いんですよ。田村正和の、何じゃコリャというくらいの顔面傷だらけのメイキャップも見もので~す。

f:id:nostalji:20211217100739j:plain