今週最後も

懐かしのテレビ時代劇『お庭番』の第4話「鎖」(脚本:小国英雄、監督:小野田嘉幹)を観る。

天保14年の蝦夷松前藩が舞台。江戸詰め藩士・大間崎十兵衛(山崎努)が国許の家老・蛎崎将監(佐々木孝丸)に呼び戻され、世継ぎの愛妾と不義密通して脱藩・逃亡した遊佐新九郎(露口茂)を捕えるように命じられます。新九郎は剣の達人で、彼に対抗できるのは北辰一刀流免許皆伝の十兵衛だけ。新九郎と十兵衛は幼馴染で剣のライバルでもあったんですな。十兵衛は東蝦夷・厚岸のアイヌ部落で新九郎を見つけ剣を交えます。相討ちを恐れた新九郎は、十兵衛に捕えられ、手と手を鎖でつないだ道中開始。行く手には新九郎を慕うアイヌ部族と敵対するアイヌ部族や、新九郎に悪事をしられている悪徳商人一味(加賀邦夫と青木義朗)、新九郎を狙う剣鬼(江見俊太郎)、そして新九郎に不正を知られた家老の刺客団が待ちうけており……

雄大な原野をバックに馬と立ち回りをふんだんに盛り込んだ西部劇タッチの作品です。山崎努露口茂が手と手を鎖でつないだままの悪党相手のチャンバラは面白い趣向。でもって、なんで“お庭番”かというと、新九郎は松前藩の内情を何代にもわたって幕府に知らせていた潜入隠密家系だったのね。新九郎はそんな仕事が嫌で脱藩したんです。松前藩には他にも遊佐家が裏切らないように見張る隠密家系がいたというのがラストのオチで~す。

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