少年向け時代劇

録画していた『少年三国志』(1958年・東映/監督:内出好吉)を観る。東映娯楽版と呼ばれる少年少女向けに作られた時代劇です。

尼子家を滅ぼした毛利曹左衛門(月形龍之介)によって処刑されそうになっていた尼子家の遺児・照姫(花園ひろみ)と孫四郎(山本順大)を、尼子家の遺臣・山中鹿之介(北大路欣也)が救出。照姫と孫四郎を護って故郷の桃畑村へ向かう途中、鹿之介は大内家の遺臣・関羽大蔵(里見浩太朗)と大蔵の弟分・戸張飛太郎(南郷京之助)と知合います。彼らの助太刀で毛利の追手をかわし、鹿之介たちは桃畑村に無事到着。桃の木の下で大蔵・飛太郎と義兄弟を誓います。毛利と内通している裏切者によって、鹿之介が桃畑村から誘き出された隙に毛利の刺客団が桃畑村を襲撃。鹿之介の母(三浦光子)は、照姫と孫四郎を護って死にます。

照姫と孫四郎は飛太郎と京都へ逃れ、鹿之介と大蔵は味方を集めながら京都へ。錦小路光朝の娘を、無礼を働く松永弾正の家来から救い、光朝から資金援助を受けます。鹿之介は三顧の礼で、比叡山の奥に隠遁している軍学者・諸明源太兵衛(伏見扇太郎)を軍師に迎え、尼子家再興を準備。光朝が親しくしている織田信長の後ろ盾を得た鹿之介は、照姫と孫四郎を擁して、かつて尼子家の居城だった月山城を目指して進撃を開始します。

実在した山中鹿之介をモデルに、曹左衛門=曹操相手に、鹿之介が関羽大蔵=関羽、戸張飛太郎=張飛と義兄弟の契りを結び、諸明=諸葛孔明を軍師にして戦うという三国志の構図。北大路欣也の初主演作品で当時15歳、まさに少年三国志で~す。

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