二世共演で

録画していた『水戸黄門 助さん格さん大暴れ』(1961年・東映/監督:沢島忠)を観る。北大路欣也松方弘樹が競演した明朗時代劇です。

水戸藩士の佐々木助三郎松方弘樹)と渥美格之進北大路欣也)は、身分は低いが熱血青年。家老のドラ息子(菅貫太郎)たちと喧嘩して御役登用試験に落第。野原に寝転んで、二人で藩政や人事に対して憤っていると、百姓爺さんから握り飯をごちそうになります。次の日、二人は御老公(月形龍之介)から呼び出しを受け、顔を見てビックリ。昨日の百姓爺さんだったのです。二人は御老公が暮らす西山荘勤めになりますが、毎日百姓仕事。そんなある日、御老公の落し胤という娘・志乃(北条喜久子)が西山荘にやって来て……

権威に対する若者たちの反抗を描きたかったけど、水戸黄門そのものが権威の象徴なので矛盾が出て、失敗したと沢島忠は語っています。それで、志乃を将軍の側室にしようとする柳沢吉保小沢栄太郎)と、柳沢を後ろ盾にして水戸家の藩政を握ろうとする家老・藤井紋太夫岡田英次)を助さん格さんが斬り捨てるという夢オチ。月形龍之介は後ろで見守るだけですが、松方弘樹北大路欣也は溌剌としていてグッドで~す。

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