続いて

録画していた時代劇専門チャンネルの『三屋清左衛門残日録-陽のあたる道-』(脚本:いずみ玲、監督:山下智彦)を観る。毎年制作されている人気シリーズの5作目です。

孫ができ、穏やかな日々を過ごしている三屋清左衛門(北大路欣也)でしたが、江戸詰めの近習頭から半田守右衛門(木場勝己)の最近の行状について調べて欲しいと頼まれます。10年前に半田が起こした収賄事件が濡れ衣だった可能性があり、家禄の回復を考えているとのこと。馴染みの料理屋・涌井で親友の町奉行・佐伯(伊東四朗)と半田について話して帰る途中、かつての道場仲間で失態により不遇のまま隠居している清成(勝野洋)と再会。清成の誘いで道場の同輩・植田(西岡徳馬)を交えて酒を酌み交わします。中老・牧野(小野武彦)は、藩内の派閥争いを利用して私腹を肥やしており……

清成は派閥の長である家老・朝田(金田明夫)の暗殺に失敗して何者かに殺され、その犯人捜しと、家禄を減らされた半田の現状が並行して描かれます。藤沢周平の異なった二つの短編を脚色したためでしょうね。うまくストーリーをまとめて味わい深いものになっており、主人公たちと同じ年代になり、「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ」の心境に共感をおぼえま~す。

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