週に一度は西部劇

BSシネマで『トム・ホーン』(1980年/監督:ウィリアム・ウィアード)を再見。実在したガンマンの最期を描いた西部劇です。

かつて騎兵隊のスカウトやガンマンとして名をはせたトム・ホーン(スティーブ・マックィーン)が、大牧場主ジョン・コーブル(リチャード・ファンズワース)に雇われてワイオミングにやって来ます。仕事は牛泥棒退治。次々に無法者たちを片付けていきますが、大牧場主の中にはホーンのやり方に恐れを抱く者が出てきて、連邦保安官のジョー・ベルー(ビリー・グリーン・ブッシュ)に相談。ホーンと同じ銃で15歳の少年が殺される事件が発生し、ホーンはサム・クリードモア保安官(スリム・ピケンズ)に逮捕され……

20年以上前にビデオで観て以来でしたが、マックィーンの鮮やかなライフル銃撃シーンは次々に思い出されました。西部劇スターとしても名に恥じぬガンプレイです。

私は、ジョン・ウェインの『ラスト・シューティスト』(1976年/監督:ドン・シーゲル)で西部劇は終わったと思っているのですが、この作品もそうですね。開拓時代が終わり、西部にも近代化の波が押し寄せてきてガンマンを必要としない時代の訪れと、西部劇がジャンルとして成立しなくなった現状がリンクしています。作品数は少ないものの最後の西部劇スターといえるスティーブ・マックィーンと、西部に生きた最後のガンマンといえるトム・ホーンとも見事にリンクしています。それにしても、ジョン・ウェインとマックィーンの共演作品がないのが残念。

ちなみに、コーブルとトム・ホーンの恋人グレンドレーネ・キンベル(リンダ・エバンス)は実在の人物で~す。

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