懐かしのマンガ

桑田次郎(原作:川内康範)の『月光仮面・ドラゴンの牙(前後編)』(マンガショップ:2009年8月3日初版発行)を読了。

1958年2月に放送開始された『月光仮面』は瞬く間に人気番組となり、『少年クラブ』の5月号から連載された桑田次郎のマンガも大ヒットとなります。テレビの『月光仮面』は第5部「その復讐に手を出すな」で59年7月に終了しますが、マンガはその後も続き、この「ドラゴンの牙」は「その復讐に手を出すな」に続く第6部にあたります。『少年クラブ』で59年11月号から60年8月号まで連載。

新聞記者の山本から、子どもを持つ親が次々と誘拐される事件を聞いた名探偵・祝十郎が現場に駆けつけると何者かが襲ってきます。祝探偵事務所には“ドラゴンの牙”から「事件から手を引け」という脅迫状が届き、組織ぐるみの陰謀を感じとった祝は、暗躍するドラゴン団のアジトを捜索。月光仮面の活躍でアジトを見つけますが、ドラゴン団は2隻の巨大潜水戦艦で脱出。

ドラゴン団の目的は優秀な技術者を誘拐して新兵器を作らせること。日雇い人夫(ニコヨンと呼んでいるところに時代を感じさせる)を根城のドラゴン島に連れてきて技術者が設計した武器を作らせています。月光仮面・祝探偵・松田警部・五郎八がドラゴン島に乗り込んで最終決戦。追いつめられたドラゴン団は、高性能ロケットで核ミサイルを誤爆させ、第三次世界大戦を引きおこすという最終手段に出ますが……

ドラゴン団は軍隊組織で、ドラゴンの牙閣下の下に鬼伍長とか上等兵がいます。戦争が終わって15年も経っておらず、まだまだ戦争の影響が残っていたことがわかりますね。ドラゴン団との戦いはスパイアクションそのもので、“007”より先を行っていま~す。

f:id:nostalji:20220319103313j:plain