週に一度は西部劇

DVDで『決闘者』(1956年/監督:ハーモン・ジョーンズ)を観る。ガンマンの時代が終わりを告げるような無法者の最期を描いた西部劇です。

お尋ね者を追っていた保安官のアラン(ジャック・マホニー)は、間一髪のところをジャゲイデイ(デイル・ロバートソン)という男に救われます。当日はアランとシャーマン(マーラ・コーディ)の結婚式の日で、アランはジャゲイデイに町の教会に寄って花嫁に待つよう言付を依頼。ジャゲイデイは、法に縛られることを嫌い、銃で全てを決する無法者で、町の人々は恐れおののきます。ジャゲイデイを殺そうとした男が逆に殺され、マクリーン判事(カール・ベントン・リード)はジャゲイデイを逮捕しようとしますが、お尋ね者の屍骸を運んで帰ってきたアランはジャゲイデイの正当防衛を認め、逮捕しません。ジャゲイデイは日曜日で閉鎖しているマリーの酒場を開かせ、傍若無人に振るまいはじめます。アランはジャゲイデイに町を出ていくように言いますが、ジャゲイデイはそれを拒否し……

法とは無縁だったガンマンが、西部にも細かな法が整備され、がんじがらめに縛られるようになり、「行き場所がなかったのさ」と言いながら死んでいく、無法者の“出口”のない空しさを描いた異色作といえます。死ぬ機会を待っている心情が今イチ伝わってこないのが難点で~す。

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