週に一度は西部劇

録画していたBSシネマの西部劇『黄色いリボン』(1949年/監督:ジョン・フォード)を再見。『アパッチ砦』『リオ・グランデの砦』と並ぶジョン・フォードの騎兵隊三部作のひとつです。

退役を数日後に控えたスターク砦守備隊のネイサン・ブリトル大尉(ジョン・ウェイン)は、オールシャド少佐(ジョージ・オブライエン)から砦に滞在していた少佐夫人(ミルドレッド・ナトウィック)とその姪オリビア(ジョーン・ドルー)を東部へ行く駅馬車中継地まで護衛するように命じられます。しかし、インディアンが蜂起しており、中継所は焼かれ、砦に帰還。大尉は最後の仕事として、酋長にあって交渉しますが、うまくゆかず、ひそかに部下たちと合流して夜襲、彼らの馬をスタンピードさせて荒野へ放ちます。馬をなくしたインディアンたちは戦いをやめ……

何十年ぶりかの再見ですが、数ある騎兵隊映画なかでも最高傑作だと私は思います。インディアン相手の壮烈な銃撃戦はありませんが、それが逆に新鮮です。銃撃戦なんか見飽きていますからね。モニュメントバレーの雄大な風景の中を騎兵隊が行進。映像の美しさと相俟って、それだけで私は満足、満足なのです。マクラグレンとウェインの男としての友情。ゲイばやりの最近の映画にウンザリしている私には、これこそ男の世界ね。抒情豊かなフォード西部劇に満喫できるものの、ラストの軍人精神讃歌のナレーションだけは気に入りません。それと、ウェインが砦に戻るハッピーエンドは、観客を歓ばせるために取ってつけた感じ。あのまま、夕陽の中を去って行った方が、余韻が残ったような気がしま~す。