現代西部劇として

ブックオフでゲットしたDVD『レッドヒル』(2010年/監督:パトリック・ヒューズ)を観る。オーストラリアの田舎町を舞台にした、新任警官が脱獄犯と対決するアクション映画です。

警官のシェーン(ライアン・クワンテン)は妻の妊娠を気遣って田舎町の警察へ転任してきます。着任早々、その町で殺人事件を起こしたという犯人ジミー(トム・E・ルイス)が刑務所を脱獄。署長のビルはジミーが復讐のために町に戻って来ると考え、警官だけでなく自警団も組織して警戒。シェーンが職務質問で老夫婦のトラックを停めると、ジミーが乗っており、互いにライフルを構えますが、人質のことを考えライフルを下に置きます。迫ってくるジミーに後ずさりしたシェーンは崖下に転落。ジミーは警官や自警団を次々に殺していきます。シェーンはジミーが自分を殺さなかったことに疑問を持ち……

レッドヒルは荒野の田舎町で、車だけでなく馬も重要な移動手段。ジミーは先住民アボリジニで、荒野での戦い方を熟知。オーストラリア映画ですが、西部劇と同じ構造を持っています。ジミーの復讐動機もね。主人公が何もしないうちに真相が判明して、ジミーとの友情も中途半端なままなので、作品としては今イチですな。黒豹の存在もジミーを象徴させるためのものと思われるのですが、残念ながら意味不明。現代西部劇として雰囲気だけは楽しめる作品で~す。