追悼になったが

録画したままだった『グッドフェローズ』(1990年/監督:マーティン・スコセッシ)を観る。“グッドフェローズ”と呼ばれた大物マフィアたちの姿を、彼らに憧れた男性の視点から描いた犯罪実話です。

グッドフェローズ”に憧れ、町の顔役ポーリー(ポール・ソルヴィノ)の使い走りとして裏社会に足を踏み入れたヘンリー(レイ・リオッタ)は、互いにワイズガイ(切れ者)と呼び合う強盗専門のジミー(ロバート・デ・ニーロ)や殺しもいとわぬ野心家のトミー(ジョー・ペシ)に鍛えられて一人前のマフィアに成長。ヘンリーは犯罪を重ね、組織内での地位を高めていきます。そして1978年、ジミーらは全米犯罪史上に残る航空機600万ドル強奪事件を実行。FBIの捜査は、事件に直接関わっていなかったヘンリーのもとにまで及び……

レイ・リオッタのナレーションによって軽快に物語が進んでいきます。家庭生活も含めてマフィアの日常が描かれ、いろいろな性格の人物描写も興味深く、人間ドラマとしても上出来。『ゴッド・ファーザー』のような重厚感はありませんが、スコセッシのセンスが光っているマフィア映画の傑作で~す。