週に一度は西部劇

西部劇パーフェクトコレクション「荒野の無法者」の表題作『荒野の無法者』(1946年/監督:ジョージ・シャーマン)を観る。

保険代理店の娘ハンナ(イブリン・キース)は、医者のサム(ウィラード・パーカー)と婚約していましたが、父と一緒に乗っていた駅馬車がデンブロウ(エドガー・ブキャナン)一家に襲われた時に救ってくれたベン(ラリー・パークス)を好きになります。ベンはデンブロウ一家の末っ子ですが、一家の悪業が原因で心労が重なって病気になった母のために、父や二人の兄と別れ、母と一緒に隠れて生活。父と兄が町を襲って追われ、ベンのところに逃げ込んだことからベンがデンブロウ一家の人間とわかり逮捕されます。デンブロウ一家を憎む住民たちはベンを絞首刑にしようとしますが、サムがベンを弁護。しかし、父と兄が法廷を襲ってベンを連れ出し、ハンナも一緒に逃走します。ハンナはベンの子をみごもり……

原題の『Renegades』は、裏切り者。ベンが愛する女のために悪党の父や兄たちを裏切って彼らと戦う定番西部劇かと思っていたのですが、婚約者のサムを裏切ってベンに走り、逃亡生活に疲れてベンからサムのところへ帰ってくるハンナが裏切り者ですな。捻った展開ですが、ハンナには感情移入できません。ポスターを見ると、彼女が主演のように扱われていますね。ウィラード・パーカーは同じDVDボックスの『幻の金鉱』にも主演していますが、華がありません。ラリー・パークスは、“お楽しみはこれからだ”の『ジョルスン物語』だけの俳優。フォレスト・タッカーがデンブロウの長男役で出演していますが、セリフが殆どない端役時代の作品。

ジョージ・シャーマンは数多くの西部劇を演出しており、追撃シーンはスピード感あふれるものになっています。だけど、それだけで~す。