週に一度は西部劇

西部劇パーフェクトコレクション「荒野の無法者」に収録されている『奪われた黄金』と『世界の与太者』を観る。

『奪われた黄金』(1948年/監督:レイ・テイラー)は、B西部劇“ラッシュ・ラルー”シリーズの一編です。

ラッシュ・ラルーと相棒のファジー(アル・セント・ジョン)はジム・ソーントンに呼ばれて彼の牧場に行きますがジムは行方不明。ラルーは無法者のコンウェイ(ジョン・ケイソン)一味に命を狙われます。ジムの牧場の敷地に金鉱が眠っていることがわかり、コンウェイ一味を追っていたラルーは洞窟でジムの死体を発見。コンウェイの背後にいる黒幕を見つけるために、ラルーはジムの姪ジューン(ペギー・スチュアート)と罠を仕掛け……

悪党たちが失敗ばかりして事件が解決する典型的B西部劇。主演のラッシュ・ラルーはムチと拳銃の名人で、黒い服装がトレードマークのようです。顔がどことなくケビン・コスナーに似ていますな。相棒役のアル・セント・ジョンはコメディ・リリーフ役者として有名みたいで、バスター・クラブのB西部劇にも同じファジー役で出演しています。

『世界の与太者』(1930年/監督:フレッド・ニブロ)は、アカンタレ男が牧場の娘と結ばれるコメディタッチの西部ラブロマンスです。

カーニバルのインチキ興行師ウィンディ(ウィリアム・ヘインズ)は、イカサマ賭博でカウボーイたちから金をまきあげたものの、踊り子に盗まれてしまいます。イカサマと知ったカウボーイたち捕まり、金を返すために彼らの牧場で無賃労働。ウィンディは牧場主の妹モリー(レイラ・ハイアムズ)と恋に落ちますが……

口先ばかりの小ずるい知恵だけがまわるダメ男が娘に恋して男らしくなっていくというお話。戦前の作品で知らない役者ばかりですが、ウィリアム・ヘインズのキャラは知っている役者だとジャック・レモンに近いのかな。唯一知っていたのは、カウボーイ役で出ていたフォード一家でお馴染みのジャック・ペニックだけで~す。