これで最後

懐かしの海外ドラマ『スタートレック』のDVDボックス(シーズン1)10枚目を観る。収録されているのは、「危険な過去の旅」「デネバ星の怪奇生物」の2エピソード。

「危険な過去の旅」は、過去に行ったマッコイ(デフォレスト・ケリー)を追って、カーク(ウィリアム・シャトナー)とスポック(レナード・ニモイ)が歴史を狂わさないようにする物語。エンタープライズが磁気嵐にあって加藤(ジョージ・タケイ)が負傷し、治療中に再び磁気嵐にあい、マッコイが誤って自分に注射してしまいます。マッコイは薬の影響で錯乱状態になり、惑星へ脱出。そこには時間の扉があり、マッコイは1930年代のアメリカに行ってしまいます。マッコイを追って惑星にきたカークたちはエンタープライズが消え去ったことから未来が変わってしまったことに気づき、マッコイが歴史を変えるのを防ぐためにカークとスポックはマッコイが到着する1週間前にタイムトラベルしますが……

惑星には時間の管理者(声だけして実体はもたない)がいて、本来死ぬべき女性が歴史通りに死んだことで未来は変わらず、カークたちも元の世界へ戻ってきます。助けることができても、見殺しするしかなかったカークの苦悩のエピソードです。

「デネバ星の怪奇生物」は、人間に寄生する怪生物退治の物語。デネバ星が謎の疫病に見舞われたという報せでエンタープライズはデネバ星に急行。アメーバー状の生物が身体に付着すると体内に寄生し、神経系を乗っ取ります。彼らの意志に逆らうと激痛がおこり、やがて死亡。フェーザー銃では倒すことができず、スポックの身体にも付着し……

太陽光線を苦手としていることから、カークたちは怪生物の弱点を発見し、退治することに成功します。

シーズン1を全話観了したのですが、航海士のチェコフ(ウォルター・コーエニグ)は登場せず、カーク船長に秘書(シーズン2以降は登場せず)がいたことを知りました。シーズン前半は、加藤以外の操縦士も登場し、レギュラーに関して色々試行錯誤している感じ。

生きるものの命の尊厳や、異なる文明同士の相互理解、憎しみと悲しみ、愛と平和といった普遍的なテーマがドラマの基幹になっており、それは哲学的な内容を伴っていたため、視聴者に難解な感じを与え、視聴率は思ったほどとれず、日本テレビでの放送はシーズン1で終了。しかし、その一方で本国では熱狂的なファンが急速に増殖を続け、日本にもそれが伝播。フジテレビで放送再開してカルト人気となったので~す。