今週最後も

東映チャンネルで放送された『警視庁物語・上野発五時三十五分』(1957年・東映/監督:村山新治)を観る。オートレース場で発生した殺人事件を追う刑事たちの捜査を描いたシリーズ6作目。

オートレース場で大穴が出て、喧騒の最中に男が殺されます。凶器は手製の拳銃。弾丸に使われたパチンコ玉と、現場に残された発射音を消すために使われた手ぬぐいを手掛かりに捜査が開始。殺した男から奪った大穴の車券を換金に来た男の目撃情報とパチンコ玉から容疑者としてダフ屋の池本が浮かびあがります。長田刑事(堀雄二)と山村刑事(波島進)は、飲み屋に行った池本を追って駆けつけますが、池本は同伴の男と立ち去ったばかり。指紋のついたコップを押収して外に出た時、怪しい二つの人影を認め追いかけます。長田刑事は撃たれて負傷しますが、池本を逮捕。逃亡したひとりは、指紋から久保田(多々羅純)とわかります。金子刑事(山本麟一)と林刑事(花沢徳衛)が久保田の愛人(浦里はるみ)を見張る一方、池本と久保田がヒロポン中毒仲間だったことから、山村刑事はヒロポンの密売場所に潜入し……

“上野発五時三十五分”は、久保田と愛人が逃走に使う予定だった列車です。それに乗ることが出来ず、御用になるんですけどね。

前作までの主力刑事だった南原宏治に代わって波島進が登場。花沢徳衛も刑事に復活。前作の林刑事だった須藤健は、ヒロポン密売場所で商売する屋台のおでん屋のオヤジ。松本克平も捜査一課長役で復活。捜査主任は神田隆で変わらずで~す。