若き日の健さん

友人に送ってもらった『無敵社員』(1957年・東映/監督:津田不二夫)を観る。正義感あふれる青年がヤクザまがいの不動産屋をやっつける物語。

黄金バッテリーだった谷(高倉健)と野本(山本麟一)は野球を捨て、デパートに就職していますが、ホワイト・ベアーズのスカウト・飛鳥(花沢徳衛)はあきらめきれず、利江(日野明子)を使って野本を誘惑。その頃、ゲジゲジ組と云われて嫌われている不動産屋の下地(藤井貢)が、谷と野本が勤めるデパートの社長(三條美紀)や、谷と野本が親しくしている居酒屋の千加(浦里はるみ)に法外な権利金を要求。谷と野本はゲジゲジ組のまむしの玄(岩城力)たち暴力社員を追っ払いますが、彼等の嫌がらせはひどくなります。ゲジゲジ組に全て任せているという地主の源婆さんに直談判すると、ゲジゲジ組が勝手に土地の家賃や権利金をピンハネしていたことがわかり、谷と野本はゲジゲジ組に乗り込み、下地をKO。利江は野本に本気で惚れて恋人同士となり、谷は千加との愛を確かめ合ってメデタシ、メデタシで~す。

健さんはデビュー2年目で、クレジットでは千加の妹役の中原ひとみ、それに山本麟一との三人併記です。小宮光江など多くの女性にもてる典型的な二枚目役ですが、演技はド下手。映画の方も陳腐な内容で、何じゃコリャ、で~す。