リオからカトマンズへ

録画していた『カトマンズの男』(1965年/監督:フィリプ・ド・ブロカ)を観る。殺し屋につけ狙われるジャン・ポール・ベルモンドが香港・ネパールと逃げ回るコミカルアクションです。

莫大な財産を持つアルデュール(ジャン・ポール・ベルモンド)は生きがいがなくて自殺を試みますが失敗ばかり。世界一周の旅に出て、香港に着いた時、株の大暴落で破産したと管財人から告げられます。これで自殺の名目ができたと喜ぶのですが、中国の友人ゴオ(ヴァレリー・インキジノフ)から「どうせ死ぬのなら有意義に死ね」と言われ、2百万ドルの生命保険をかけられ、殺されるように仕向けられます。生命保険の契約期間は1ヶ月。その直後から謎の二人組に尾行され、何者かに狙撃されます。港のバーに逃げ込み、アルバイトでストリッパーをやっているアレキサンドリーヌ(ウルスラ・アンドレス)に匿ってもらい、彼女に一目惚れ。そうなると命がおしくなり、契約を取り消してもらおうとゴオに会いに行くのですが、ゴオはネパールへ行って行方不明。アルデュールもゴオを捜しにネパールへ。二人組は保険会社の護衛とわかるのですが、保険金の半分をもらうことになっていた香港ギャングのフォリンスターは執拗にアルデュールを狙い……

ベルモンドは、『リオの男』と同様に軽快に動きまわってコミカルなアクションを見せてくれます。フィリプ・ド・ブロカの演出は、『リオの男』と比べると少し粗雑で、ゴタゴタした話の展開がスムーズでなくギクシャク。ウルスラ・アンドレスの魅力も出ていませ~ん。