懐かしのテレビ時代劇

時代劇専門チャンネルで放送していた『江戸忍法帖(全13回)』を観了。国際放映が1964年に製作したテレビ映画で、1966年4月10日~7月3日に毎日放送(関東では東京12チャンネル=現:テレビ東京)系列で放送。放送開始が遅れたのは主演の山城新伍が不祥事を起こし、オクラ入りになっていたためです。

5代将軍・綱吉の治世下、側用人柳沢吉保(小林重四郎)は、前将軍・家綱の御落胤・葵悠太郎(山城新伍)の存在を知ります。吉保は配下の忍者・甲賀七忍に悠太郎暗殺を命令。悠太郎は裏長屋で越後獅子のお縫(花園ひろみ)・丹吉(松原マモル)姉弟と親しく暮らしており、浪人生活に満足していましたが、三人の家来は綱吉に子どもがいないことから、悠太郎を世に出そうと考えています。甲賀七忍は、水戸光圀佐々木孝丸)に悠太郎のことを頼みに行こうとしていた家来三人を殺害。さらに丹吉まで殺したことから、悠太郎は甲賀七忍および柳沢吉保と戦うことを決意。政略結婚を嫌って屋敷をとびだした吉保の養女・鮎姫(島景子)を捕えた悠太郎は、鮎姫を囮にして甲賀七忍を倒してきます。しかし、丹吉の仇を討つために甲賀屋敷に潜入していたお縫が捕えられ、柳沢の屋敷へ。鮎姫は甲賀七忍によって連れ戻されます。甲賀七忍は女忍者の葉月(前田通子)一人になり、吉保は甲賀卍谷より五人の忍者を招集。お縫の処刑を告知して悠太郎を誘き出そうとしますが、父の悪事を知り悠太郎を好きになった鮎姫が身代わりとなってお縫を逃がします。卍谷の忍者は、悠太郎と光圀の家臣・佐々木助三郎渥美格之進によって倒されますが、鮎姫は悠太郎を庇って深傷を負って死亡。光圀が吉保を戒め、悠太郎を将軍に謁見させようとしますが、悠太郎はそれを断り、お縫と故郷の足柄山に帰ります。悠太郎を恨む葉月は傷を負ったものの生きており、吉保も悠太郎への復讐を決意しており、続編を考えた最終回。続編は作られませんでしたけどね。

原作はエロ・グロ感満載の山田風太郎の忍法小説で、女忍者役で新東宝のエロチカルクイーンだった前田通子が出演していたので、高校時代にそんなシーンを期待して何回か見たことがあったのですが、全話再見してもありませんでした。人気のあった『隠密剣士』と同じような忍者時代劇でしたが、忍者ブーム終了後の放送では殆ど知られることがなかったと思われま~す。