DVDで『五人の賞金稼ぎ』(1969年・東映/監督:工藤栄一)を再見。若山富三郎の“賞金稼ぎ”の第2弾です。
領主・大関佐渡守(小池朝雄)の悪政に耐え兼ねて、幕府に直訴した下野黒羽領榎村の百姓たちは幕府が手を打つまで砦に立て籠もることにします。名主の太左衛門(嵐寛寿郎)は用心棒の別所(徳大寺伸)から聞いた錣市兵衛(若山富三郎)に応援を頼むため、娘(土田早苗)の恋人・新八(石山律)を派遣。新八から事情を聞いた市兵衛は、仲間の伊賀忍者・陽炎(真山知子)、新当流の剣客・望月弥太郎(大木実)、手裏剣使いの鬼塚隼人(北村英三)、荷物運びの青砥九内(潮健児)の4人と砦にやってきます。佐渡守は家老の芝池主水(中谷一郎)に命じて砦を攻撃。しかし、市兵衛が持参したガトリング銃の前に撃退されます。主水は那須忍者の音平(伊吹吾郎)に命じてガトリング銃を奪おうとしますが……
チャンバラよりもマカロニ西部劇を彷彿させるような銃撃戦が展開します。お笑い担当の潮健児は別として残り3人の個性が今イチ発揮されていません。伊吹吾郎は存在感を出す前にワカトミに斬られちゃうし、悪役専門の天津敏が突然“鳥居強右衛門”ばりの英雄的死に方はするしで、登場人物が多くて上手く整理できていない感じです。
主人公の市兵衛は、貧乏人のために病気やケガを治療している医者で、賞金稼ぎで薬代や武器をまかなっているんですな。百姓相手では金にならないのですが義侠心ね。下ネタギャグの笑いやら、スプラッター銃撃戦やらで、褒められた作品ではありませんが、私はこんな映画が好きなんで~す。