夢か現実か

nostalji2011-06-19

インセプション』(2010年/監督:クリストファー・ノーラン)を観る。夢の中でアクションが繰り広げられるSFクライム映画です。渡辺謙が出演しているので観たのですが、なかなか優れものの作品でした。主人公(レオナルド・ディカプリオ)は、相手の夢の中に入り、潜在意識の中にある価値ある情報を盗み出す産業スパイなのですが、潜在意識にこちらに都合のよい情報を植えつける(インセプションと云うらしい、一種の催眠犯罪ね)仕事を渡辺謙に頼まれるんですな。仲間と夢を共有したり、夢が多重構造になっていたりと、複雑なストーリーとなっています。この手の映画は好き嫌いが分かれるでしょうね。監督の遊び心も理解しないといけないしね。
主人公の新入り仲間にアリアドネエレン・ペイジ)がいるんですが、夢の構造や主人公の心象などを観客にわかりやすく説明する存在になっているんですね。ギリシャ神話でミノタウロスの迷宮から英雄テセウスの脱出を手助けする女性がアリアドネで、観客を映画の迷宮から助ける意味あいでアリアドネという名前にしたと思いますよ。マリオン・コティヤールの出演と使われている音楽との関係とか、探せば監督の遊び心は色々あるようです。夢か現実かわからないようなラストについては、主人公の夢の世界だと思いま〜す。