放ったらかし録画保存ビデオから

nostalji2009-05-26

メトロポリス』(1927年/監督:フリッツ・ラング)と『クイーン・メリー号の襲撃』(1966年/監督:ジャック・ドノヒュー)を観る。
メトロポリス』は、音楽家ジョルジョ・モロダーが散逸していたフィルムを集め、彩色をほどこし、画面にロック音楽をかぶせたリマスター版です。無声映画の身体全体で表現する迫力とロック音楽が相俟って新鮮な感じがしました。戦前のSF映画ですが、名作は古びませんね。ロボット・マリアの造詣なんて、最高ですよ。誘拐されてきた人間のマリア(ブルギッテ・ヘルムが清純と妖艶の二面を見せ、魅了されました)がロボットとコードでつながれ、ロボットがマリアに変身して、労働者を惑わす道具として利用されるんですな。画像は、原形のロボット・マリア。
『クイーン・メリー号の襲撃』は、沈没していたUボートを引き上げ、それを使って豪華客船クイーン・メリー号に対してフランク・シナトラをリーダーとする6人が海賊行為を行なうというスケールの大きい犯罪サスペンスね。原作がジャック・フィニーで、脚本がロッド・サーリング、そして音楽がデューク・エリントンとくれば面白くなるはずですが、そうなっていないのは演出が下手だから。シナトラは、私のイメージとして『オーシャンと11人の仲間』のような軽いタッチの犯罪サスペンスが似合っています。美女のヴィルナ・リージは、出てくるだけで私は満足なのだ。