生活に密着していた行事

nostalji2009-09-12

西岸良平:著の『三丁目の夕日』(小学館)の、“お月見”と“ゆく年くる年”を読了。
“お月見” (2003年9月19日第3刷発行)は、9月の歳時記に関連した12話が収録されています。町田忍のコラムは「昭和30年代の国産自動車」で、当時(昭和35年)の代表的自動車(オート三輪含む)の価格が掲載されています。ダイハツ・ミゼットが22万8千円で、トヨペット・クラウンが101万4千円といった具合にね。当時の国民所得が一人当たり8万1千円だったので、まだまだ高嶺の花でした。クラウンのドアが観音開きだったのは、タクシー需要のためというのは初めて知りました。当時は自動ドアでなく、運転手が身をよじって開閉していたんですよ。
ゆく年くる年” (2001年1月4日第1刷発行)は、年末年始に関連した12話が収録されています。昭和30年代の生活は、確かに現在よりも四季折々の行事を大切にしていましたよ。特に「正月」は、1年の始まりとあって、特別な気分で迎えたものです。現在は便利さばかり追求して、1/365になってしまいましたね。伝統とか文化は、意識して守らないと簡単に崩壊するものですな。一度壊れた伝統や文化は、形がないだけに修復が困難ですねェ。