インディアンに見えないが

nostalji2009-06-04

BS2で『許されざる者』を放映。『許されざる者』(1960年/監督:ジョン・ヒューストン)は、オードリー・ヘプバーンが出演した唯一の西部劇です。それもインディアン娘(カイオワ族の酋長の妹)です。牧場一家の養女として育った彼女はインディアンとは知らず、兄弟たちも知りません。なにせオードーリーなんですから、インディアンとは思いませんよねェ。ところが、一家を怨むジョゼフ・ワイズマン(狂的な役をやらせると巧いなァ)が現われ、そのことをばらすんですな。そして、妹を取り返すためにカイオワ族が襲撃してきます。インディアンに偏見を持っている近所の連中は一家と絶交し、オードーリーを密かに愛していた長男のバート・ランカスターが、孤立無援となっても彼女を守って戦う決意をするんですよ。
ジョン・ヒューストンは、インディアンに対する白人の人種的偏見をテーマに、ミステリータッチの異色の西部劇に仕上げています。苦闘に満ちた一家の運命を描いた作品で、ポスターの惹句“テキサスの荒野に愛と純潔をかけて戦う美しき乙女の物語!”にあるような、ハーレクイン的ドラマではありませ〜ん。