和製西部小説

nostalji2008-07-31

図書館で借りてきた佐々木譲:著の『帰らざる荒野』(集英社:2003年4月30日第1刷発行)を読了。5話からなる連鎖長編小説です。内容は明治時代の北海道を舞台にしたモロ西部劇ね。1話は、主人公の父親が恩人を役人に売った卑怯者に復讐する物語。2話は、馬泥棒に父親を殺され、黒幕に牧場を奪われそうになった主人公が復讐する物語。3話は、恋人が兄と結婚し、牧場を去った主人公が、旅先で知り合ったイカサマ賭博師が殺され、仇をとる物語。4話は、旅先で恩を受けた農場主のために、バカ息子を溺愛する大農園主と対決する物語。5話は、昔の恋人のために、牧場を奪おうとする悪党と対決する物語。人影のないメインストリートで悪党と対峙する決闘シーンなんか、完全に西部劇の世界でしたよ。これは和製西部小説といっても過言でありませ〜ん。