上出来といえるが

nostalji2015-08-17

録画していた時代劇『蜩の記』(2014年・東宝/監督:小泉堯史)を観る。葉室麟の原作を映画化した情感あふれる作品でした。
奥祐筆の壇野庄三郎(岡田准一)は些細なことから刃傷沙汰を起こしますが、喧嘩の原因が家老(串田和美)の甥(青木崇高)あったことから切腹を免れ、幽閉されている戸田秋谷(役所広司)の監視を命じられます。秋谷は7年前に藩主(三船史郎)の側室(寺島しのぶ)との不義密通と小姓を斬り捨てた咎で、藩主から家譜編纂の完成と10年後の切腹を言いわたされていたのね。庄三郎の役目は、家譜の内容チェックと、逃亡のそぶりを見せた時の処断。庄三郎は夫に深い信頼を寄せる秋谷の妻(原田美枝子)・娘(堀北真希)・息子(吉田晴登)たち一家と暮らすうちに秋谷の誠実さを知り、藩の檀家寺・慶仙和尚(井川比佐志)の話などから7年前の事件の真相を探り始めます。そして娘と愛しあうようになり……
謎解きと適度なアクションを交え、ラストは爽やかな娯楽作品となっています。役所広司は侍の美学を具現化。日本の美しい四季を映像に織り込むという手法が時代劇の定番になりましたね。出来の良い作品なんですが、何か物足りませ〜ん。