“仁義なき戦い”を通して観ると……

nostalji2005-08-29

録画していた『仁義なき戦い・頂上作戦』(1974年・東映/監督:深作欣二)と『仁義なき戦い・完結篇』(1974年・東映/監督:深作欣二)を観る。
このシリーズを通して観ると、「完結篇」は不要ですね。原作は「頂上作戦」までだし、物語も一応帰結していますからね。共政会(映画では天政会)の内部抗争ともいうべき第三次抗争があったのは事実ですけど。これまでの中心人物は、刑務所暮らし等で隅に追いやられています。
「第一部」から通しで観ると、「完結篇」はキャスティングに辛いものがありますね。宍戸錠の大友勝利は、「広島死闘篇」では千葉真一(強烈な印象を残している)だったし、織本順吉の早川は、「代理戦争」「頂上作戦」では室田日出男が演じていたので、最初は違う人物かと思いましたよ。「頂上作戦」で殺されたばかりの松方弘樹が別の人物になって登場するんですが、またしても殺されちゃった。松方弘樹はこのシリーズで3回殺されるんですが、それぞれにキャラを変え、演技の巧さを見せてくれます。だけど、連続した流れの中では違和感がありましたねェ。
画像は、「頂上作戦」ラストシーンの菅原文太小林旭。親友でありながら敵対関係にあった二人が、寒風吹きすさぶ裁判所の待合室でしみじみ語り合うシーンは余韻があって心に残るシーンでした。