オーディ・マーフィの西部劇

nostalji2005-09-11

朝イチで選挙に行った後、オーディ・マーフィの西部劇『抜き射ち二挺拳銃』と『クイック・ガン』を観る。オーディ・マーフィは24個の勲章をもらった第二次大戦の英雄で、帰国した時は映画スター以上の歓迎を受けたそうです。ハリウッドに招かれて映画界入りし、童顔・小柄、すばやい身のこなしを活かし、西部劇に数多く主演しています。会社や観客が期待するのは彼の演技力でなく、カッコよいアクションだったので、作品はB級西部劇ばかりなんですね。画像は、オーディ・マーフィ
『抜き射ち二挺拳銃』(1952年/監督:ドン・シーゲル)は、有名になる前のドン・シーゲル監督作品。テンポのよい展開で最後まで退屈しません。黒皮上着に黒帽のオーディ・マーフィが溌剌とした動きを見せており、西部劇スターの面目躍如たるものがあります。ただ悪党に魅力的な役者がいない(町の乱暴者としてリー・マービンが端役出演していたが)のと、フェイス・ドマーグとスーザン・キャボットという二人の女優に魅力がないのが作品を弱くしています。どちらも顔が似かよっており、当時の典型的なB級女優なのでしょうね。
『クイック・ガン』(1963年/監督:シドニーサルコウ)は、いかにもB級西部劇といった平凡な作品。話してもわかる相手でないのに、悪党たちの所へ行ってアッサリ殺される保安官とか、ツッコミたくなるシーンが多々あります。それでも見られるのは、オーディ・マーフィの動きが悪くないのと、悪党のテッド・デ・コルシアが東映時代劇なら山形勲、ヤクザ映画なら安部徹といった感じで、臭い演技をしてくれているからで〜す。