隠れた名作西部劇

nostalji2005-09-12

解散選挙は、終わってみれば小泉大勝利。表面的なカッコよさに票が集まったみたいですね。効率ばかりを追求するアメリカ的政治体制が日本に合っているとは思えないのだが……
先日購入した西部劇DVD『血と怒りの河』(1968年/監督:シルビオ・ナリッツァーノ)を観る。オーソドックスな西部劇と比べるとかなり異色ですが、映像・音楽・演技が見事に調和した哀愁感あふれる西部劇といえます。シルビオ・ナリッツァーノは、見事な構図でシネスコ画面いっぱいに素晴しい映像美を見せてくれます。哀愁感に満ちたマノス・ハジダキスの音楽は、これまでの西部劇にないもので、ハートにビンビンきました。性格俳優のテレンス・スタンプは、抑えた演技でクールな持ち味を出していたし、主人公を愛するようになるジョアンナ・ペティットも、彼女が一番輝いていた頃の作品で、彼女の魅力があふれています。アメリカ人でもなく、メキシコ人でもなく、国境の河を漂いながら主人公が死んでいくラストシーンは哀愁感あふれ、不覚にも涙しましたよ。西部劇というだけでなく、映画としての魅力あふれた作品となっていま〜す。