昨日購入した西部劇ＤＶＤ『銃撃』と『旋風の中に馬を進めろ』を観る。
『銃撃』（１９６６年／監督：モンテ・ヘルマン）は、「西海岸でサミュエル・ペケットを演出した若きニューヨーク出身のインテリ青年による、反知識人的な知的Ｂ級西部劇の傑作」と蓮實重彦氏が評した作品で、どんな作品か期待して観たのですが、蓮實氏の評が意味不明だったことがわかりました。深読みするから難解になるので、物語は至ってシンプルです。説明的なセリフが一切ないので、観客は登場人物の会話や表情から状況を推理していく必要があり、難解と感じるんですよ。テレビ西部劇『アリゾナ・トム』のウィル・ハッチンス、『アンネの日記』のミリー・パーキンス、それにウォーレン・オーツとジャック・ニコルソンが、素晴しい演技を見せてくれます。特に男たちを地獄へ引きずりこむ謎の女を魅力的に演じたミリー・パーキンスが抜群でした。画像は、『アンネの日記』のミリー・パーキンス。
『旋風の中に馬を進めろ』（１９６６年／監督：モンテ・ヘルマン）は、ユタ州のカナブで『銃撃』と同時に撮影されています。資金を出したのがロジャー・コーマンで、１本当りの制作コストを下げるためですね。この作品では何といっても『銃撃』とは全く違う演技を見せるジャック・ニコルソンに脱帽です。
ＨＰ：西部劇シネマ館に「劇場未公開西部劇」をアップ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/janru/janru11.htm
ついでに、作成したまま放ったらかしていた「アラスカ活劇」もアップ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/janru/janru14.htm
