似て非なるもの

nostalji2005-11-03

録画していた『美女と盗賊』(1952年・大映/監督:木村恵吾)を観る。平安朝末期を舞台とした男と女の愛憎ドラマ。この作品の羅生門のセットが、黒澤明の『羅生門』のセットを流用している気がするのですが、『羅生門』から2年経っているんですよねェ。壊されずに残されているはずもないか。そのくらい、他のセットと比べると重厚なセットなんですよ。主演は京マチ子森雅之三国連太郎。脇役として、菅井一郎、北林谷栄東野英治郎志村喬千秋実加東大介伊藤雄之助望月優子左卜全と名優が顔を揃えています。原作は芥川龍之介の『倫盗』で、音楽が早坂文雄。表面的には『羅生門』と同レベルのイメージなんですが、映画表現力は“月とスッポン”です。結局、演出力の差になるんでしょうね。“狸ミュージカル”の木村恵吾は最高なんですけどねェ。画像は、『美女と盗賊』のポスター。