晴耕雨読

nostalji2006-10-06

佐高信:著の『タレント文化人100人斬り』(教養文庫:1999年10月30日第25刷発行)を読了。初出が10年以上前の人物評価ですが、現時点でも古びていないですね。この本の俎上に上がった人物は進化していませんねェ。これは彼らを支持する一般大衆が進化していないということです。最近の日本人は、ワンフレーズ小泉への支持にみられる単純さへのあこがれというものがあって、複雑な思考をたどって自分で判断するのが面倒くさいという傾向があるようです。愛社心にしろ、愛国心にしろ、押しつけがまししくそれを唱える者にろくな奴がいないのに深く考えようとしない。労働時間は増えているのに、年収(時間当たり賃金)が減っているという現実は、著者のいう“社蓄”がこの本が書かれた頃より確実に増えていますねェ。
日野自動車が1100人の偽装出向を受入れていたとのこと。社会保険の加入確認や長期派遣者に対する直接雇用の申し込みといった様々な義務から逃れるのが目的みたいですね。法令順守できない企業の製品なんか信用できませんよ。コスト削減のためなら安全性についても、常に脱法行為を考えて製造しているような気がしましてね。労働者の権利のために戦うべき労働組合が、最近は社蓄化しているのが嘆かわしい、嘆かわしい。