名探偵鼠小僧

nostalji2009-08-10

録画していた『鼠小僧忍び込み控・子の刻参上』(1957年・大映/監督:田坂勝彦)を観る。北町が奉行(三島雅夫)の屋敷で、結納の鎧が紛失し、鎧ビツの中から“鼠”と書いた紙片が出てきた為、鼠小僧の仕業とされるんですな。捕物小町のお仙(阿井美千子)が捜査を開始すると、幼馴染の次郎吉(長谷川一夫)が、「それは鼠小僧の仕業でなく、鎧は元の鎧ビツの中にある」とお仙にアドバイスします。お仙が調べると次郎吉が言った通りで、婚礼を嫌がる姫(小野道子)のために、腰元(角梨枝子)が一時的に隠したんです。それを知った、奉行の失脚を狙う悪党が、今度は本当に盗み出し、鼠小僧が事件を解決するというミステリー時代劇ね。
前作が好評だったので、続編が作られた次第です。細かな点では色々問題はあるのですが、知的サスペンスは楽しめます。小国英雄はこの手のミステリー時代劇をいろいろ書いており、どれも平均以上の出来ですが、特に、同じ長谷川一夫主演の『昨日消えた男』や『待っていた男』は、監督がマキノ雅広だったこともあり、小品ながらも面白かったですねェ。