清張生誕100年

nostalji2009-12-07

松本清張の生誕100年ということで、各種メディアで色々な特集がされています。小説家としての清張については語ることはないのですが、歴史家としての一面は見逃すことができませんね。多くの推理小説家が古代史研究に手を染めるようになったのは、清張の邪馬台国研究に影響を受けていると思えるんですよ。古代史は謎が多くて、既存史料から様々な推理ができますからね。画像は、松本清張:著の『清張通史?邪馬台国』(講談社:1976年11月30日第1刷発行)
今年は奈良で遺跡が発掘され、邪馬台国近畿説が脚光を浴びています。だけど私としては、200年頃に統一王朝ができていたとは、考えにくいんですよ。北九州、出雲、吉備、大和に文化圏があって、邪馬台国は北九州を支配していただけと私は思っています。松本清張も九州説で、倭人の風習や海上交易などの歴史的検証を踏まえており、読んでいて納得感がありま〜す。