古代史が好きで

nostalji2017-11-19

加治将一:著の『舞い降りた天皇(上下巻)』(祥伝社文庫:2012年7月18日第5刷発行)を読了。初代天皇の謎を追う古代史ロマンです。
アマテラスとスサノオ新羅から来て出雲を征服、神々が“天津神”と“国津神”に大別される意味、“邪馬壹国”が“邪馬台国”と書き換えられた謎、邪馬台国の場所、卑弥呼亡き後の最高司祭者が天皇を、歴史小説家・望月真司が色々な文献や現地調査から解読していく内容となっています。
天から追放されたスサノオが最初に新羅に降りたという日本書紀の記述からの解釈に始まり、天津神が大陸からの侵略民族、国津神が現住倭人という考え方をしています。邪馬壹国は古代史研究家・古田武彦ヤマタイ→ヤマト近畿説を否定するために主張した説で、大局的にみたらヤマイチでもヤマタイでも大差はありません。今更ヤマイチなんて言わなくても、一般的なヤマタイで是いと私は思っています。
邪馬台国の場所で争点になるのが、魏志倭人伝の“水行10日、陸行1月”の記述ですが、著者は距離でなく、途中での接待などで滞在した日数を勘案して邪馬台国到着までに要した日数と解釈。ユニークな説ですが、少し無理があるような気がします。他にも著者独自のユニークな説が色々あって、話のタネになりま〜す。