画像は、美空ひばりが歌う「お役者仁義」のレコードジャケット。『小判鮫・お役者仁義』（１９６６年・東映／監督：沢島忠）の主題歌です。『小判鮫・お役者仁義』は長谷川一夫が主演した『小判鮫』（１９４８年・東宝／監督：衣笠貞之助）のリメークで、『小判鮫』の原作は『雪之丞変化』というややこしい関係にあります。『雪之丞変化』は、女形役者・中村雪之丞が両親を死に追いやった権力者と加担した商人に復讐する物語で、何度も映画化されているので時代劇ファンならご存知でしょう。『小判鮫』は、『雪之丞変化』で雪之丞を助けて活躍する盗賊・闇太郎を主人公にして、闇太郎を中心に物語展開していきます。ただ登場人物の名前は微妙に違っていますけどね。長谷川一夫は、『雪之丞変化』の時と同じ雪之丞と闇太郎の二役です。
でもって、『小判鮫・お役者仁義』ですが、登場人物名は『小判鮫』と同じですが、女盗賊お七（『小判鮫』では山田五十鈴が演じた）の比重が大きくなって、美空ひばりは雪之丞とお七の二役です。闇太郎は林与一ね。原作のあるものは普通リメークと云わないのですが、映画化した脚本を基に再映画化したものは、リメークといえま〜す。
