傑作コメディ時代劇

nostalji2013-05-23

ビデオに録画保存していた時代劇映画『ひばり・チエミの弥次喜多道中』(1962年・東映/監督:沢島忠)を観る。芝居小屋の下足番をしているお君(美空ひばり)とおとし(江利チエミ)が麻薬密売団の捕物騒ぎに巻き込まれ、小屋をクビになり、男装して旅に出るんですな。東海道を西へ。行く先々で、麻薬密売団と奉行所の潜入与力(東千代之介)に出くわし……
ひばりとチエミが歌いまくるミュージカル時代劇です。溌剌としていて、ノリにノッている感じで実に愉しいんですよ。水割りの酒(殆ど水ね)を飲んで酔っ払って民謡メドレーを歌い、花嫁行列にパッと移り、「金襴緞子の帯しめながら〜」とシンミリさせる変化の妙は、沢島ならではの演出ですが、それに応えるひばりとチエミの素晴らしさがあります。
せっかちのチエミと近眼のひばりという設定もいいですね。『百万長者と結婚する方法』のマリリン・モンローからのアイデアでしょうが、ひばりの近眼ぶりも愛敬があってグッドです。生真面目な時代劇では今イチな沢島忠ですが、ミュージカル風コメディ時代劇は一級品で〜す。