あり得ない

nostalji2011-05-27

江戸川乱歩全集第3巻の『盲獣』を読了。盲人のあり得ないような異常性愛を描いています。乱歩は、ひどい変態もので気に入らない作品といっていますが、私は気に入っています。美女のバラバラ殺人など残虐趣味は通俗的ですが、触覚表現のエロチズムにはひきずりこまれていきますよ。
画像は1969年に映画化された増村保造監督の『盲獣』のDVDジャケット。触覚を映像表現するのは困難で、ヌードシーンが売りだけの作品でしたね。2004年に石井輝男監督の『盲獣VS一寸法師』なる映画があるのですが、これは未見です。
録画していた『パラサイト・バイティング食人草』(2008年/監督:カーター・スミス)を観る。観光気分で遺跡を訪れた若者たちが、食人草に襲われるホラー映画ね。リゾートホテルから日帰りできるところに、発掘されてない遺跡があるというのは不自然だし、原住民が食人草の存在を知らせずにいるのも不自然です。設定がおかしいと、それだけでシラケますね。この食人草は蔦の一種で、人間に絡みついて体内にまで進入する恐ろしい植物なんですが、今イチ怖さを感じません。それと、火で焼くとか防ぐ対策を考えない展開には物足らなさがありますね。退屈なC級作品で〜す。