ギャングの民主主義

nostalji2011-06-13

録画していた『エレクション 死の報復』(2006年/監督:ジョニー・トー)を観る。昨日観た『エレクション』の続きです。前作から2年経ち、再び黒社会の会長選挙の時期がきます。候補者として前会長が信頼していたジミー(ルイス・クー)が中国本土での事業で頭角を現し、長老たちは本命におすのですが、ジミーは堅気の商売を考えていて選挙に興味がないんですな。現会長のロク(サイモン・ヤム)は権力に味をしめ、掟を破って再選を考えています。選挙出馬を考えている武闘派の子分をたきつけて、ジミーの事業パートナーを人質として拉致したことから……
登場人物のキャラがしっかりできており、前作と同様に緊張感漂う物語展開で良質のノワール映画となっています。それにしても、原題が「以和為貴(和をもって貴となす)」とは笑わせますね。描かれるのは、欲望おりなす抗争ですからね。会長選挙のたびに内部抗争が起こり、市民が迷惑するので、会長になったジミーに選挙などやめて世襲制にしろという警察幹部の発言も笑えました。ギャングが民主主義なんて、警察幹部は正論を言っていま〜す。(笑)