昔の名前だが

nostalji2012-02-24

歌舞伎の中村雀右衛門(91歳)さんが亡くなる。CATVで古い時代劇を楽しんでいる私としては、映画スター大谷友右衛門の方がピンときます。1950年の『佐々木小次郎』(東宝/監督:稲垣浩)でデビューし、薄幸な美剣士にピッタリな、しなやかな美しさを見せてくれました。彼の成功で、後輩の中村錦之助市川雷蔵大川橋蔵といった若手歌舞伎俳優の映画進出への道をひらいたといっても過言ではありませんね。画像は、『佐々木小次郎』の雀右衛門さん。相手役は山根寿子ね。 
録画していた『新・座頭市(第2シリーズ)』の5〜7話を観る。第5話「歌声が市を斬った」(監督:勝新太郎、脚本:新藤兼人)は、借金の形に女郎にされそうになる女(中野良子)を助けた市と女の交流物語ね。これにスリの川谷拓三や人斬り浪人の待田京介、高利貸しの北村和夫、女衒の蟹江敬三、女の母親の大塚道子が絡みます。脚本だけでなく、これだけ役者を揃えていれば面白くなるのは当り前です。
第6話「五本の長脇差」(監督:太田昭和、脚本:久保田圭司・岩元南)は、ヤクザ志願の少年5人を更生させようとする市の物語。これに市を用心棒に斡旋しようとする女(夏純子)と少年たちを利用しようとする悪ヤクザ(山本麟一)が絡むのね。
第7話「遠い昔の日に」(監督:勝新太郎、脚本:中村努)は、凶盗一味に加わっていた幼馴染(李礼仙)と市との物言わぬ交流を描いた物語。凶盗二人を斬った市は、凶盗の首領(石橋蓮司)が市に復讐するため寺子屋の子供を人質にとったことから最大のピンチを迎えます。石橋蓮司の悪どさ振りが際立つ作品で〜す。