“夜明け”続きで

nostalji2013-08-22

録画していた『夜明けのゾンビ』(2011年/監督:ジョン・ゲデス)を観る。南北戦争後、ゾンビが大量発生し、家に帰ってきたエドワード・ヤング(マーク・ギブソン)は、ゾンビになっていた妻子を殺し、生きる希望をなくします。戦争が終わったら一緒に行こうと息子と約束していた聖なる滝へ息子の遺灰を持って行き、そこで自分も死のうと思っているのね。旅の途中で、妹エマ(ジョーダン・ヘイズ)を南軍残党に拉致されたアイザックと出会い、彼の頼みで一緒にエマを救出します。南軍残党の首領ウィリアムズ将軍(ビル・モズリー)は、従軍医師のジョンソン(スティーブン・マクハティ)に命じて、ゾンビの免疫を作るために人体実験用の人間狩りをしていたんですな。南軍残党たちとの銃撃で深傷を負ったヤングは、祈祷師イブ(ディー・ウォレス)の家に逃げ込みます。イブの治療とエマの介護でヤングは回復し、エマと愛しあうようになり……
生きる希望を失った男が新たな生きる目的を見つける物語で、テーマ的には南北戦争後の西部を舞台にする必要はありませんが、森の中だけで物語を展開することで、大掛かりなセットやCGを使わない超低予算映画にしていますね。ユラユラ歩きのゾンビ、ゾンビに噛まれたらゾンビになるというオーソドックスなゾンビ集団で、ゾンビに対する恐怖演出は希薄です。イブの家でゾンビに関する本を見たヤングが、ゾンビのようなペインティングして唸り声をあげるとゾンビが集まってきて、ゾンビたちを引き連れて南軍残党の隠れ家を襲撃したのには笑ってしまいました。全体的に退屈な作品ですが、ゾンビとの戦いだけでなく、南軍残党との戦いを絡めたのがミソです。ラストは西部劇らしく、南軍将軍と小川を挟んでの早撃ち決闘で〜す。