金のためなら

nostalji2013-08-25

西部劇(マカロニ)DVDの『七人の特命隊』(1969年/監督:エンツォ・G・カステラーニ)を観る。南軍の依頼を受けた無法者マッケイ(チャック・コナーズ)が5人の仲間と北軍の黄金を奪いに行くんですな。5人の仲間というのが特技を持っているのね。早撃ち(フランコ・チッティ)、怪力(ヘラクレス・コルテス)、ナイフ投げ(ケン・ウッド)、火薬使い(レオ・アンチェリス)、軽業師(アルベルト・デラクア)で、これに南軍情報将校のリンチ(フランク・ウォルフ)が加わって7人。オープニングの予行演習的なアクションでメンバーの特技を簡潔に紹介し、「全員殺せ、そして一人で帰れ」の原題通り、黄金を奪うとマッケイは北軍の砦に仲間を置き去りにします。北軍の囲みから逃れた5人は渡し場でマッケイに追いつきますが、北軍を引き連れたリンチが現れ……
オープニングからラストまで変化をつけたアクションで飽きさせません。モタモタしたところもなく、上出来のマカロニといえますね。金のためなら仲間も裏切るというのは、本場西部劇にはない真にマカロニで〜す。
怪力男のヘラクレス・コルテスは、第3回ワールドリーグ戦(1961年)にヘラクレス・ロメロのリングネーム(スペイン代表として)で来日したことのあるプロレスラーです。この時はまだ若造で、これといった成績を残していませんが、帰国後はヘラクレス・コーテッツと名を変え(スペインではペペ・コルテスの名でファイト)、この作品の後、レッド・バスチュンと組んで1971年にAWA世界タッグチャンピオンになっています。しかし、その年の7月に交通事故死しました。当時AWAと提携していた国際プロレスに来日予定だったので、かすかな記憶として残っています。