マカロニに出たけれど

nostalji2014-05-23

YouTubeで、『Il giorno del giudizio』(1971年/監督:マリオ・ガリアッツォ)を観る。タイ・ハーディン主演のマカロニ西部劇です。彼が主演したテレビ西部劇『ブロンコ』を観たいと思ったのですが、部分映像しかなかったものでね。マカロニに超詳しい知人によると、タイ・ハーディンが出演したマカロニは7本あるそうですが、日本で観られるものは1本もありません。興味が惹かれて観たのですが……
北軍士官の男(タイ・ハーディン)が南北戦争から帰ってくると、妻(ロザルバ・ネリ)と幼い息子が殺され、家が焼かれているんですな。棺桶屋から南軍に味方していた町にいる無法者が怪しいと聞かされ、さっそく酒場の奥の部屋でポーカーをしていた3人の無法者を血祭り。3人の葬儀にきていた2人の無法者を傴僂の墓掘り人に変装して殺し、ヒッピー風の説教師に変装して町の様子をさぐります。副保安官(ゴードン・ミッチェル)が吊るし首にしようとしていた無法者を救いだして自ら手をくだし、大道芸人のインディアンに変装して見物していた無法者を槍で殺害。男の仲間と間違われて大道芸人の馬車が襲われ、黒幕がいるとわかり……
七つの顔の男のごとく変装して敵に近づくところや、息子が大事にしていたゼンマイ仕掛け太鼓叩き人形を小道具に使うなど面白い趣向はあるのですが、ダラダラした超ヘタ演出で一向に盛り上がりません。クレイグ・ヒル大道芸人の団長役で出演していますが、アッサリ殺される情けない役でビックリ。もっとビックリしたのが、タイ・ハーディンを殺人犯として追うシェリフ役のロッサノ・ブラッツィね。ロッサノ・ブラッツィといえば、『旅情』や『南太平洋』などの名作に主演したA級スターですが、何でこんな映画に?と思うほど、出来の悪い作品です。悪役をやりたかったのかなァ。