待ち時間の合間に

nostalji2016-06-09

戸部新十郎:著の『秘剣花車』(新潮文庫:1998年9月1日発行)を読了。表題作の他に9本の短編が収録された剣豪小説です。
架空の剣士だけでなく、実在した剣豪の秘剣を描いたところに面白さがありましたね。「大捨」では丸目蔵人佐の、「八寸」では奥山休賀斎と小笠原源信斎の、「栴檀」では疋田文五郎の、「花車」では神後伊豆の、「音無」では高柳又四郎の、「浮鳥」では近藤周助の、その特殊な剣技が披露されます。
近藤周助(近藤勇の養父)なんか、NHK大河『新選組』では田中邦衛が演じていたものだから、剣豪という印象はなかったのですけどね。ちなみに“浮鳥”とは、「水鳥が波のまにまに浮いて水の乱れを図るがごとく、足裏で地べたを図り、懼れず、騒がず、気を満たし、満ちたら一気に発する」剣技で〜す。
母の定期検診に付き添う。といっても、病院で待ち合わせをしただけですけどね。大学病院は、やたらと待ち時間が多く、私が会計をする間に母が薬局で薬をもらう段取りで時間をセーブ。その後、実家で不要物の確認。父の物はあらかた片付いたのですが、いらないと思える雑貨が有るわ、有るわ。これは誰それにやって、これは誰にやる、と言っているのですが、相手が受け取るかどうか……