中国では大作

nostalji2016-06-08

ダビングして持って来た『グリード FROM THE DEEP』(2014年/監督:イエン・ジア)を観る。3年かけて製作したという中国産モンスターパニック映画です。
タンカーを改造した洋上研究所で、将来の食糧不足に備えて昆虫のDNAを応用した新種の生物を生み出す実験が失敗し、爆発的なスピードで繁殖した生物が海へ逃げ出し、食人虫となってリゾート地を襲います。取材にきていた雑誌カメラマンのチャン・チェン(シア・シートン)が、この騒ぎに巻き込まれるのね。食人虫の襲撃を何とかしのいだチャン・チェンは、旧友マン・チー(ジャン・ズーリン)を捜しに彼女の祖父と洋上へ。タンカーに乗り込むと、食人虫の母体となる新種生物グリードが人間を襲っており……
食人虫はダンゴ虫のような小さな虫ですが、大群で人間を襲って体内に潜り込み、血を吸うのね。満腹(白い体が赤く変化)になると母体のために餌になります。母体が死ねば、食人虫は死滅。母体のグリードは昆虫というより異星怪獣といった感じです。高圧電流とチェンソーで倒されるので、見た目ほど強力じゃないのね。むしろ食人虫の方が大群なだけに厄介ですな。
笑えないギャグを入れるものだからテンポは悪いし、食人虫やグリードの襲撃もワンパターンで面白味に欠けます。中国ではCGをつかったモンスターパニック自体が貴重なジャンルのようで、おまけに3Dだったので観客はこんな作品でも満足するのでしょうね。世界的には出来の悪いB級映画で〜す。