黒田騒動

nostalji2005-07-13

昨日に引続き、録画していたビデオの整理のため、ラベルの貼ってないビデオを再生してみる。
『栗山大膳』(1936年・日活/監督:池田富膳)は、“黒田騒動”の物語。“加賀騒動”や“伊達騒動”の中心人物(大槻伝蔵原田甲斐)が悪人として描かれることが多いのに対して、“黒田騒動”の栗山大膳は忠臣として名を残しています。大名取り潰しの幕府の政策から黒田藩を救うために、大膳は藩主の愚行を幕府の法廷にさらけ出します。幕府の裁決は、大膳の“狂気”が巻き起こした事件として処置されますが、幕府は事情を熟知しており、そのことは藩主の耳にも伝えられ、お家の危機を救うんですね。映画の内容は、テンポが悪く退屈極まりないものですが、大河内伝次郎の風格ある演技は栗山大膳にピッタリでしたよ。画像は、『栗山大膳』の大河内伝次郎
弥次喜多道中記』(1938年・日活/マキノ正博)は、遠山金四郎片岡千恵蔵)と鼠小僧(杉狂児)が、ひょんなことから弥次・喜多となって旅をする物語。本者の弥次・喜多が楠木繁夫とディック・ミネで、旅役者の座長が美ち奴、他にも服部富子など歌手が出演して、数々歌うオペレッタ調の時代劇。この下地があったので、翌年、『鴛鴦歌合戦』という傑作ミュージカル時代劇が生まれたんですね。偽の鼠小僧を暴くのが突発的ですが、笑いあり涙ありで、最後まで退屈しない娯楽作品に仕上がっていま〜す。