録画していた『暁の非常線』(1957年・新東宝/監督:小森白)を観る。組の跡目を狙って、銀行強盗をして資金作りをしたヤクザの幹部(天知茂)が、警察の包囲網から脱出しようとする犯罪アクションです。「俺の顔をそんなに見たいか。冥土の土産に憶えて行け」そう言ってサングラスを取り、銀行員を消音拳銃で殺す開巻のシーンから天知茂の悪党ぶりを堪能できます。証拠隠滅のためなら情婦も情け容赦なく殺す冷酷ぶりを見せてくれますが、ウッカリミスで証拠品を残すところはマヌケです。脚本が杜撰なので、天知のキャラがコメディになってしまいましたよ。それにしても新東宝の傍役陣は貧弱ですねェ。とてもヤクザに見えない人の好さそうな連中ばかりなんですから。画像は、『暁の非常線』の天知茂。
HP:放出美級迷画座の「新東宝のアクション映画」に追加アップ⇒http://www2u.biglobe.ne.jp/~kazu60/zanmai08/fuzoku1.htm
例によって、テレビ情報誌で来月の映画放送をチェック。未見の時代劇はありませんでしたが、西部劇は劇場未公開の『西部に来た花嫁』がありました。玄人筋では川島雄三の最高傑作と云われている『洲崎パラダイス・赤信号』と、友人のブログで広島ロケを初めて知った『二十四時間の情事』は、私の個人的興味で観ておきたい作品で〜す。