50年前の今日:薬害睡眠薬「イソミン」発売

日本製薬が発売した睡眠薬「イソミン」にはドイツで開発された“サリドマイド”という成分が入っていました。妊婦が服用すると手足が極端に短い奇形児が生まれるという副作用がありましたが、西ドイツでサリドマイドによる薬害が報告されたのが3年後の1961年11月のことでした。西ドイツでは薬の販売中止と回収がすぐに始まりましたが、日本で出荷停止が行なわれたのは翌年5月のこと。しかも回収作業が不完全だったため、「イソミン」と「ブロバンM」(これも大日本製薬が発売したサリドマイド成分の入った胃腸薬)によるサリドマイド被害は300件以上にもなりました。重大性の意識の薄さによる薬害被害の拡大は現在でも起きており、業界も監督官庁も学習できていませんねェ。