50年前の今日:「蟻の街のマリア」死去

東京・墨田川畔の貧民街(通称“蟻の街”)で自力更生のボランティア活動をしていた北原怜子さんが28歳の若さで亡くなりました。怜子さんは大学教授の娘さんでしたが、掘っ立て小屋で寝起きし、戦災孤児たちに勉強を教えるかたわら、住人たちと同じようにバタヤ(廃品回収)仕事に従事。最初は「金持ちの道楽」として冷たい眼を向けていた住民たちも、その一途な姿に心を動かし、彼女がクリスチャンだったことから、「蟻の街のマリア」と呼ばれるようになりました。しかし、過労から結核と腎臓病を患い、多くの人に惜しまれながら亡くなったのです。